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田中 伸幸; 浅野 雅春; 八巻 徹也; 小貫 薫; 前川 康成
no journal, ,
熱化学水素製造法ISプロセスの効率化のためには、ヨウ化水素酸を共沸濃度以上に濃縮することが必要である。原子力機構では、放射線プロセスを利用した高分子電解質膜の開発研究を進めており、燃料電池用電解質膜の開発に成果を収めている。同技術による高分子電解質膜をヨウ化水素酸濃縮に適用した結果、従来の膜と比較したある膜では、セル電圧について100
Cで30%以上小さく、優れたイオン透過性を有することが示された。また、消費エネルギーも約25%低く、高温環境においても大きなエネルギー削減効果が認められた。
田中 伸幸; 浅野 雅春; 小貫 薫; 前川 康成
no journal, ,
熱化学水素製造法ISプロセスでは、最初の反応として水を原料として、ブンゼン反応を起こす。この反応は膜を介して作用させることにより、プロセス全体の効率が向上することが期待されている。原子力機構では、放射線プロセスを利用した高分子電解質膜の開発研究を進めており、燃料電池用電解質膜の開発に成果を収めている。同技術で作製した高分子電解質膜について、ブンゼン反応への適用性について検討した。その結果、本方法の膜を用いた。40C試験において硫酸及びHIの濃度を増加させることができ、ブンゼン反応プロセスへの適用の可能性があることが示された。ただし、プロトンの選択性が低く、今後、選択性の向上を図る必要があることも明らかとなった。
大橋 弘史; 坂場 成昭; 久保 真治; 今井 良行; 加藤 竜馬*; 國富 一彦
no journal, ,
原子力機構では、原子力の利用拡大による二酸化炭素排出量抑制への貢献を目指し、約1000Cの高温の熱を取り出せる高温ガス炉を熱源とした熱化学法ISプロセスによる水からの水素製造に関する研究開発を進めている。熱化学法ISプロセスの課題の1つであるヨウ化水素分解反応の分解率を向上させることを目的とし、プロセス流体であるヨウ化水素水溶液との接触による反応後の混合ガスからの反応生成物ヨウ素の除去と分解反応を繰り返す多段HI分解器について検討した。化学平衡,気液平衡を考慮した解析の結果、反応温度500Cにおける分解率は、多段HI分解器を採用することにより、通常のHI分解器での23%から5段で40%まで向上できることを明らかにした。
下条 晃司郎; 中津留 可乃; 三田村 久吉; 長縄 弘親
no journal, ,
現在、環境汚染・資源枯渇問題が深刻化しており、産業廃棄物の処理及び有用物質の再資源化が望まれている。そこで本研究では廃水中から有価金属である金イオンを回収し、さらに再資源化するためにナノ粒子化を検討した。その結果、抽出剤であるTODGAを混合したAOT逆ミセルを用いて7種の金属を含む模擬工場廃水から金イオンのみを選択的に抽出分離することができた。また、抽出した金をナノ粒子とすることに成功し、その粒径は逆ミセルの大きさによらず7nm付近で安定(均一化)した。
長縄 弘親
no journal, ,
互いに混じり合わない2つの液相の一方(もしくは両方)を微細化して抽出容器中に噴出させることで生じるエマルションフロー(混合相の流れ)を利用して、効率的かつ迅速に、低コストで液-液抽出を行うことができる。この方法は、最近、当該研究グループにおいて独自に開発された手法であり、低レベル放射性廃液や工場廃水の新しい処理技術として応用するための研究を進めている。会議では、ごく最近の成果を中心にエマルションフローの概要と応用例を紹介する。